Bloody Kiss♡
「放っといてよ‥。」
冷たく答えて、目尻を伝う涙を拭いた。
眠りながら泣いていたのを見られて、バツが悪かったんだ。
ふと、体に違和感を覚え、同時にセトが至近距離にいることに気付いた。
「ちょ!なんで、あたしのベッドに入ってんの?」
あたしは、寝起きの掠れた声で彼に怒鳴った。
「これ、オレのベッド。お前に貸してやってんの。」
平然とした顔で答えて、セトは出て行こうとしない。
「だから、その手どけてよ!なんで触ってんねんっ!」
断りも無く、あたしの胸に触れている彼の手を思い切り払いのける。
「ばーか。今のお前は、オレの所有物なんだぜ。拒否権はねーの。」
セトは馬鹿にしたように鼻で笑うと、また あたしの肌に手を伸ばした。