Bloody Kiss♡
 

変色するカラコンでも付けてる?

そう思わずには、いられなかったんだ。

だから、訊いた。

「あなたって、マジシャン?」


彼は振り返り

「目に見えてる物でも、自分に都合が悪けりゃ信じない。それが人間だ。」

冷めた口調で答えて、部屋を出て行った。


吸血鬼なんて存在しない‥

そんなこと、信じられるわけが無いのに‥


「何を どう信じろっちゅーねんっ!!変態っ!」

力任せに投げ付けた白い枕が届く前に、音を立てず扉が閉まった。


昨夜から起こり続ける不可思議なこと。

自分がとても惨めに思えた。

あたしは、趣味の悪い総レースの白い下着を嫌々身に付け、胸元の広く空いた超ミニのメイド服に着替えた。


 
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