Bloody Kiss♡
開いたままのクローゼットは、扉の内側全体が鏡になっていた。
その鏡に自分の姿を映して見た。
細すぎないすらりとした足がミニスカートの裾から伸びている。
くるりとした大きな瞳が鏡越しに自分を見ていた。
コスプレなんて趣味じゃ無いけど、意外と似合っている。
おパンツが見えそうなほどの短いスカート丈も、胸を強調し過ぎたデザインも不服だけど、さほど嫌な気はしていない。
「これも着けろって?」
エプロンと揃いの白いフリルのカチューシャを髪に飾り、レースのニーハイソックスを履いた。
そして、ピカピカ光った黒のストラップパンプスを履き、あたしは部屋を出た。