Bloody Kiss♡
「え?誰?」
と、くるみが目を丸くする。
あたしは
「くるみの知らん人。でも、まだよく分からん‥。単なる興味かも。」
って、答えた。
「そっかぁ!誰か気になるけど、探るのやめとこ♪」
悪戯な笑みを見せて、くるみはバイバイと手を振り
「お疲れ。またメールするね♪」
って、更衣室を出て行った。
深く詮索されなかったことに、ホッと息を吐く。
くるみの、あの性格すきだな‥なんて思いながら。
「てか、気になる人って‥。」
ふと、セトの意地悪な笑顔を思い出し、胸がむず痒くなる。
あたしは私服に着替えてバッグを手に、店長が待つ事務所に向かった。