Bloody Kiss♡
 

気付いた時には、暗闇の中だった。

自分の状態を把握するまでに少しの時間を要した。

目隠しをされ、体を椅子に縛り付けられている。

そのことに気付いた時、恐怖があたしを飲み込んだ。


言葉なんて出ない。

ただ怖くて、心臓が凍りつくように感じた。


「目覚めたようだな。ロナ。」

背後から声が聞こえる。

目隠しをされたままで、咄嗟に振り向いた。


「あー!いい眺めだ~。女の子を いたぶるのは趣味じゃないけどね。気の強い女を服従させるのは快感だなぁ!さぁ、白状するまで楽しませて貰うか。」


意識を失う前と同じ、店長の厭らしい声が不快に響いて来た。


 
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