青夏ダイヤモンド
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夏休みが終わるとすぐにテストがあり、その後は文化祭の準備となかなか忙しい行事が並んでいた。
球技大会の時と同様に特進クラスはこういった行事にはかなり後ろ向きだ。
たが、どのクラスも何かしらの催しをやることが必須なので、特進クラスの毎年のお決まりと言えば飲み物をコップに移せば終わりで準備いらず、という理由で飲み物をただ売るか、映画をひたすら上映する、というような準備に時間がかからず、当日も人員を割かなくても良い物が多い。
今年もきっと、多数決でそんな手のかからない催しをするのだろうな、と思っていた。
きっと、充希は沖田くんと回りたいだろうから、隠れて勉強でもしていようか、本を読んでいようか、時間を潰す方法を考えていた。
「来年は受験もあるし、本気で取り組める文化祭は今年が最後だと思うので、特進クラスだろうと思いっきり青春感じられる文化祭にしたいっ!!」
沖田くんが前で熱っぽく語るのを見て、何人かの生徒がざわつき始めた。
まずい流れだ、と思っているのは明らかで、沖田くんが何を言うのかと気になって仕方ないらしい。