青夏ダイヤモンド


最近充希が携帯で熱心に調べていたのは沖田くんへのクリスマスプレゼント。

「欲しいもの、聞いてみたらいいんじゃない?その方が合理的な気がする」

何をあげたら喜んでもらえるだろう、と悩みながら男性物のアイテムを検索する充希を見て、何の気なしに言ってみると、逆に充希に呆れられた。

「合理的とかの問題じゃないの。サプライズは物を貰えて嬉しい、って気持ちと自分の事を考えて選んでくれたんだ、って2倍の喜びを感じられる幸せな瞬間なんだから」

「自分のことを考えて・・・」

「悩むけど、相手の喜ぶ顔を想像しながら考えるのも幸せだよ。都も考えてみたら?」

確かに悩みながらも充希が携帯で検索している時はどこか楽しそうだった。

「でも、予算との戦いでもあるから、断念する物もあるんだよね。いいな、と思っても高かったりして、お金はシビアだよ」

どれくらいが相場なのか聞くと、自分のお小遣いでどうにかできない金額では無かった。

けれど、充希は前にバイトで貯めたお金で購入するという。


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