青夏ダイヤモンド


視線が交わると言葉が告げなくなって、静かに脩の顔が近づいて来た。

優しく触れる唇の感触は何度でも幸せな気持ちになる。

パサッ、と漫画が落ちる音がして、脩の腕が私を抱き締める。

フッ、と唇が離れると、間近に脩の真剣な顔が見つめている。

「逃げるなら、今のうち」

「え・・・」

私の背中と膝の裏に手を当てると、ふわりと体を持ち上げられて、ベットの上に置かれた。

「逃げないなら、止めないけど」

「い、いいよ・・・止めなくて、いい」

自分でも驚いたけど、小さな声で呟くと、脩が私の両手を絡めるように握り、覆いかぶさってくると首筋にキスをした。

脩の髪から漂うシャンプーの匂いが鼻腔をくすぐり、キスされた箇所が痺れるようだった。

ギュッと目を瞑っていると、突然体が軽くなった。



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