青夏ダイヤモンド


数日後の準々決勝は平日に行われ、野球部は公休で出場した。

充希とそわそわしながら昼ご飯を食べていると、ほぼ同時に2人の携帯が鳴った。

急いでメッセージを開いたが、その画面を見ながら手が止まり、ゆっくりと充希の方を見ると、充希も泣きそうな顔を上げていた。


負けた。


脩からのメッセージはそれだけだった。

どう返したらいいのかわからなくて、逡巡していると、次のメッセージが届いた。


会いたい。


また一言。

午後の授業を抜け出してでも、会いに行きたいと思ったが、それを見越していたかのように、脩から再び連絡が来て、移動に時間がかかるから、授業が終わった後に駅近くの公園で会う事になった。



< 214 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop