青夏ダイヤモンド
溜息を吐いて、脩と向かい合うように私も机に突っ伏し、脩の顔を眺めた。
やだなぁ。
脩と離れたくないよ。
じっと見つめていると、脩の瞼がうっすら開き、驚いたように目を見開いた。
私も驚いて、慌てて背筋を伸ばす。
「つ、疲れてるみたいだね」
「んー、昨日変な時間にエンジンかかってな」
目をこすり、あくびを小さくすると、脩が「で」と私に向き直る。
「どうした?」
「脩って前髪長いなぁ、って」
「じゃなくて、泣いてたじゃん」
言われて濡れた跡が目からこめかみにかけて横に残っていることに気づいた。
「あくびしたからかな」
脩はノートを片付け始め、立ち上がった。
怒らせたか、と思って見上げると、脩は鞄を肩にかけ、行くぞと促した。
「鷹野って、かなりわかりやすいって気づいてる?最近おかしいの俺が気づいてないわけないだろ。鷹野が思ってること、全部話してもらうからな」
脩が更に急かすので、私は一度頷き、席を立った。