青夏ダイヤモンド
数日後のホームルームの時間、このクラスの学級委員となった沖田君が黒板の前に立って声を張り上げる。
「やりたい種目があったら、挙手してくださーい!まず、バレー!」
成南高校では、変わったばかりのクラスに団結してもらうために、春先に球技大会が行われる。
球技は様々あるが、スタートから思わしくない雰囲気になっている。
特進クラスの生徒は受験を見据えて勉強するために集まっている。
みんなにとって、2年生だろうと勉強の手は抜けない。
勉強と関係ない球技大会にはなるべく参加したくないから、誰からも手は挙がらない。