青夏ダイヤモンド


自分の教室まで逃げ帰ると、自分のしでかした事を冷静に思い返してしまい、机に突っ伏した。

何もあんな他の人も見ているところで大声を出して逃げることはなかった。

後少しだけど我慢して、投球練習に適当に付き合っていれば良かったのに。

こんなに自分の気持ちがコントロールできなくなるのは初めてだ。


「入って、いい?」

勢い良く顔を上げると、遠慮がちに沖田君が教室の入り口から顔を出している。

「うん、ごめん。戻るよ」

「いいよ。それより、ちょっと昔話していい?」

浮き上がらせた腰を再び下ろすと、沖田君は私の隣の椅子を引いて座った。


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