憑き夜の悪夢 ~奪い合うナナミの体~
「ま、霊能事務所とはいえ納税もしてるからな。覚えとけよガキ。大人のビジネスはシビアなんだ。たっぷり頂くぜ」
「い、いくら必要なんですか?」
あたしが聞くと、
「金じゃねぇよ。報酬はサインだ! 静海さんのな!」
カイトさんはきっぱりと答えた。
「サイン!?」
しかも、お母さんの!?
「言っただろ? 俺は静海さんのファンだってな! 海人君へって、ちゃんと俺の名前付きで持ってこいよ!」
「……でも、そんなことでいいんですか?」
報酬とか言うから、もっととんでもないものを要求されるかと思った!
「ただし、条件付き!」
「……えっ!?」
条件!?