憑き夜の悪夢 ~奪い合うナナミの体~
「なんか元気ないっすね。どうかしたんすか?」
英美が言った。
「うん。ちょっと色々あってさ…」
あたしがため息をつきながら答える。
「もしかして、またモデル関係?」
由梨が首をかしげながら言う。
「ううん。そうじゃなくてね……言っても信じてもらえるか分かんないけど」
あたしは思いきって二人に憑霊ゲームついて話した。
さすがに恭也については話せなかったけれど、昨日誰にも相談できなかった分を二人に吐き出すように説明した。
話が終わると、
「ふふっ、いやね七海。おかしな物でも食べたの?」
「そうっすよ七海さん。憑霊ゲームとか冗談きちーっす!」
由梨と英美は口を押さえ笑いをこらえていた。