だから僕は、笑顔でサヨナラを叫ぼう
陸上部顔負けの俊足で、あっという間に僕の座るベンチの隣に腰掛ける。
「今日はもう疲れちゃったからさ。ここで休憩してるの」
「ユーったら、まーたそんなじじくさいことを……いや、この場合ばばくさい? ねぇ、どっちだと思う?」
「え、いや、僕に聞かれても」
「なーにさ、自分のことでしょうが!」
大きな声にちょっと肩をすくめる。
きずなは、ずけずけとものを言う人だ。
そこが、きずなのいい所でもあり、悪い所でもある。