きっと夢で終わらない
雨上がりと約束
昨日の悪天候が嘘のように、今朝は晴れ空が広がっていた。
天を仰げば真っ青。吸い込む空気は昨日の雨の名残など一切なく、太陽が嬉々として照っている。
白い鳥が横切ったのを見上げながら、今日も花壇へ足を運ぶ。
裏門から登校してくる生徒と、私の足音に混じって水の音が聞こえてくる。
きいちゃん、今日は部活早く上がったのかな。
そう思いながら角を曲がると、
「え!」
思わず驚きが声となって出て、慌てて物陰に身を隠すが遅く、水音が止まる。
弘海先輩が散水ノズルを持って花に水をかけていた。
どうしてこの人がいるの?
もう会わないようにしようと思っていたのに。
会わないだろうと思っていた矢先に。
建物の陰から顔だけ出すと、一昨日の態度とか、昨日の発言とか、全部忘れているように弘海先輩は笑顔を向けてきた。
表向きの笑顔だ。
気持ち悪い。何を企んでいるかわからない。
読めなくて、怖い。
天を仰げば真っ青。吸い込む空気は昨日の雨の名残など一切なく、太陽が嬉々として照っている。
白い鳥が横切ったのを見上げながら、今日も花壇へ足を運ぶ。
裏門から登校してくる生徒と、私の足音に混じって水の音が聞こえてくる。
きいちゃん、今日は部活早く上がったのかな。
そう思いながら角を曲がると、
「え!」
思わず驚きが声となって出て、慌てて物陰に身を隠すが遅く、水音が止まる。
弘海先輩が散水ノズルを持って花に水をかけていた。
どうしてこの人がいるの?
もう会わないようにしようと思っていたのに。
会わないだろうと思っていた矢先に。
建物の陰から顔だけ出すと、一昨日の態度とか、昨日の発言とか、全部忘れているように弘海先輩は笑顔を向けてきた。
表向きの笑顔だ。
気持ち悪い。何を企んでいるかわからない。
読めなくて、怖い。