ベストフレンド~本当の友達~
翌朝。

悪夢から解放されても、待っているのは暗い現実だ。

まだ肌寒い朝なのに、汗でパジャマが濡れていた。

今日も学校だ。

毎日寝る前、永遠に眠っていたいと願っていた。

起きたくない。

明日の朝が来てほしくない。

でも、それは叶わない願い。

今日も、あの檻の中に飛び込まなくてはいけない。

弁当を作り、寝ている叔母を起こさないように静かに家を出た。




通学路には同じ学校の生徒が沢山いる。

みんな、それぞれの学校生活がある。

楽しい学校生活もあれば、私のように暗い学校生活もある。

みんないじめられないように、上手く立ち回っているんだ。

時には、いじめる側に回って、自分を守っているんだ。

私はそういった学校生活に不適合な生徒。

だから、こうして下を向いて生きていくことしかできない。

いっそのこと、誰かに殺してほしい。

通り魔とか、いないかな。

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