ベストフレンド~本当の友達~
放課後になり、昨日と同じファミレスに着いた。
昨日同様、ドリンクバーで居座る。
「さて、昨日と同じく、話題カード作ってきたよ」
浜岡さんが話題カードを取り出す。
「また? 自由に話せばいいじゃん」
会田さんが呆れる。
「いいからいいから、じゃあ桑野さん引いて」
「うん」
私は1枚引く。
裏返すと、初恋相手について話す、と書かれていた。
「あー、それ引いちゃったかー」
浜岡さんが笑みを見せる。
「あんた、昨日も同じようなこと言わなかった?」
会田さんが言った。
「じゃあ、私から言うね。初恋はまだです!」
浜岡さんは少し急いで言った。
「えー絶対嘘ですよ。高2にもなって、初恋まだなんですか?」
「だって、まだだもん」
野部君とは付き合ってないのか。
「次、佳織ね」
「私ですか? 私は小学校6年の時の同じクラスの男子です」
「え? 女子?」
浜岡さんが茶々を入れる。
「男子です! スポーツも勉強もできて、顔も格好良かったですね。まあ、身長はちょっと足りなかったですけど、人気はありましたね。終わりです」
「じゃあ、次は美羽」
「私か。私は中学の時の先輩かな。サッカー部の部長で、まあ格好良かったかな。今頃、どうしてるんだろう」
「じゃあ、最後は桑野さん」
ついに、私の番だ。
だけど、困った。
私の初恋相手は、漫画の登場人物だ。
現実の男子に恋をしたことは、まだない。
というより、いじめられていたせいで、現実の恋愛をする余裕がなかった。
まあ、いいか。
言ってみよう。
「わ、私は漫画の登場人物で……」
顔が熱い。
多分、赤くなっている。
みんな、真剣に私の話を聞いてくれている。
こんな風に話を聞いてもらうのは、久しぶりだ。
私はなんとか話し終えた。
「よーし、次のお題行こう」
浜岡さんはまた、カードを提示してくる。
考えてみれば、浜岡さんがカードを作ってきたのは、私のためかもしれない。
全員に平等に話す機会を与えるため。
話題カードがなかったら、私は黙って聞くだけになっていたかもしれない。
まあ、全部憶測だけど。
その後も、話題カードで雑談を続けた。
昨日とは違って、全部の話題にちゃんと答えることができた。
時間は過ぎ、そろそろ帰った方がいい時間だ。
私たちはファミレスを出た。
昨日同様、ドリンクバーで居座る。
「さて、昨日と同じく、話題カード作ってきたよ」
浜岡さんが話題カードを取り出す。
「また? 自由に話せばいいじゃん」
会田さんが呆れる。
「いいからいいから、じゃあ桑野さん引いて」
「うん」
私は1枚引く。
裏返すと、初恋相手について話す、と書かれていた。
「あー、それ引いちゃったかー」
浜岡さんが笑みを見せる。
「あんた、昨日も同じようなこと言わなかった?」
会田さんが言った。
「じゃあ、私から言うね。初恋はまだです!」
浜岡さんは少し急いで言った。
「えー絶対嘘ですよ。高2にもなって、初恋まだなんですか?」
「だって、まだだもん」
野部君とは付き合ってないのか。
「次、佳織ね」
「私ですか? 私は小学校6年の時の同じクラスの男子です」
「え? 女子?」
浜岡さんが茶々を入れる。
「男子です! スポーツも勉強もできて、顔も格好良かったですね。まあ、身長はちょっと足りなかったですけど、人気はありましたね。終わりです」
「じゃあ、次は美羽」
「私か。私は中学の時の先輩かな。サッカー部の部長で、まあ格好良かったかな。今頃、どうしてるんだろう」
「じゃあ、最後は桑野さん」
ついに、私の番だ。
だけど、困った。
私の初恋相手は、漫画の登場人物だ。
現実の男子に恋をしたことは、まだない。
というより、いじめられていたせいで、現実の恋愛をする余裕がなかった。
まあ、いいか。
言ってみよう。
「わ、私は漫画の登場人物で……」
顔が熱い。
多分、赤くなっている。
みんな、真剣に私の話を聞いてくれている。
こんな風に話を聞いてもらうのは、久しぶりだ。
私はなんとか話し終えた。
「よーし、次のお題行こう」
浜岡さんはまた、カードを提示してくる。
考えてみれば、浜岡さんがカードを作ってきたのは、私のためかもしれない。
全員に平等に話す機会を与えるため。
話題カードがなかったら、私は黙って聞くだけになっていたかもしれない。
まあ、全部憶測だけど。
その後も、話題カードで雑談を続けた。
昨日とは違って、全部の話題にちゃんと答えることができた。
時間は過ぎ、そろそろ帰った方がいい時間だ。
私たちはファミレスを出た。