ベストフレンド~本当の友達~
出発当日。

天気は晴れ。

厳しい日光が降り注いでいる、

今日も暑くなりそうだ。

駅に集合することになっているので、15分前に駅に着いた。

暑いので、日陰で待つ。

美羽、佳織の順番で到着し、最後に友里だ。

私たちはホームに行き、隣町まで電車で行く。

「みんな、熱中症対策してきた?」

友里がみんなに確認する。

長引くと結構かかると聞いているので、帽子や水筒などを持ってきた。

「私はいろいろ持ってきたよ」

友里はカバンから熱中症対策グッズを次々に取り出す。

中には、小型扇風機もある。

まるで、外で仕事をする人だ。

「友里、そんなに使わないと思うよ」

美羽が呆れている。

「みんなこそ、夏のテニスコートを舐めすぎだよ」

友里が言うように、私たちは夏のテニスコートをほとんど知らない。

少し甘く考えていたかもしれない。

熱中症を起こしたら周りに迷惑をかけてしまうし、友里ぐらい本気で対策するべきだったかもしれない。

それにしても、こんな暑い中で試合をしている野部君はすごいと思う。

やはり、ほぼ毎日打っていれば、体が慣れてくれるのだろうか。




隣町の駅から新幹線に乗り、大阪へ向かう。

夏休み中ということもあり、新幹線内は混雑していた。

帰省客などもいるのだろう。

クーラーは当然効いているけど、人の熱気で汗をかきそうだった。

指定席ではないので座ることはほとんどできず、立っていた。

みんなで話をして気を紛らわしていたけれど、体力を消耗してしまった。

明日、大丈夫だろうか。


大阪に着いた。
< 56 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop