長谷川君には屈しないっ!
ゴンッ
と、鈍い衝撃音が電話から聞こえてきた。
なんの音だ?
「おい」
「…」
そして、その音と同時に電話は静寂に包まれた。
いきなりのことに、手に汗が滲む。
電話の向こうでなにがあったのか、
何度も名前を呼ぶが返事が返ってこない。
「光輝ー」
調度その時、投票箱を押し付けられていた李央が俺のもとへ痺れを切らしてやってきた。
李央の全身は女子生徒の群に揉まれたのか、制服が無残なことになっていた。
「そろそろ自分でやれよー」
半泣き状態の李央の肩を掴む。
「え?なに?怖いんだけど」
「右向け」
「なになになに!」
俺の指示に従い体を回転させる李央の身耳もとで囁く。
「焼きそばの屋台の前。右の子」
「……!」
俺の言葉を聞くや否や、李央は俺に『でかした!』と言い怪力で俺をぶっ叩いて走って行った。
そして、俺も体育館の方面に向かって走り出す。
…李央の頭が単純でよかったと心底思った。
走りながら俺は考えた。
地味子が言おうとしていたのは、
体育館じゃない。
体育館内は部活や有志団体のステージがあるため、倉庫などは全て閉鎖されている。
だから、考えられるのは体育館の外側。
ありがたいことに、体育館の外側に建物はない。
それを踏まえた上で、考えられる場所は…
「あった」
と、鈍い衝撃音が電話から聞こえてきた。
なんの音だ?
「おい」
「…」
そして、その音と同時に電話は静寂に包まれた。
いきなりのことに、手に汗が滲む。
電話の向こうでなにがあったのか、
何度も名前を呼ぶが返事が返ってこない。
「光輝ー」
調度その時、投票箱を押し付けられていた李央が俺のもとへ痺れを切らしてやってきた。
李央の全身は女子生徒の群に揉まれたのか、制服が無残なことになっていた。
「そろそろ自分でやれよー」
半泣き状態の李央の肩を掴む。
「え?なに?怖いんだけど」
「右向け」
「なになになに!」
俺の指示に従い体を回転させる李央の身耳もとで囁く。
「焼きそばの屋台の前。右の子」
「……!」
俺の言葉を聞くや否や、李央は俺に『でかした!』と言い怪力で俺をぶっ叩いて走って行った。
そして、俺も体育館の方面に向かって走り出す。
…李央の頭が単純でよかったと心底思った。
走りながら俺は考えた。
地味子が言おうとしていたのは、
体育館じゃない。
体育館内は部活や有志団体のステージがあるため、倉庫などは全て閉鎖されている。
だから、考えられるのは体育館の外側。
ありがたいことに、体育館の外側に建物はない。
それを踏まえた上で、考えられる場所は…
「あった」