「しんちゃん!」は、りんが好きだ、大好きだ。
目を覚ました凜は、僕に気付くと…笑顔を見せた…。
「そうだ! しんちゃん!! 面白い絵本をいっぱい見つけたの!!! あのねっ…………。
……しんちゃん……」
「いきなり…ごめん……」
凜がすごく…すごく可愛いかったから…止まれなかった…。
「…キスっ………。
…凜……」
「いきなり、ごめんね!
キス…してあげたくなっちゃった……」
凜が僕の首に両腕をまわしたまま、照れたように笑った。
「凜……」
「うん?」
「キス…したい……」
「…いいよ……。
キス…して……」
閉館が近い時間だったから、人は少ないけど…誰かに見られてたかもしれない…。
でも、あの時はそんな事…考えられなかったよ……。
「凜…」
「…うん?」
「好きだ…。
大好きだ……」