空からの涙
『柚姫へ。

智君から手紙、受け取った……と言うことは柚姫は自分と向き合えた訳だね。
よかった…………。
って事はあたし死んでるかぁ……。

そうそう柚姫は、あたしが死んだ事、自分のせいって責めてるでしょ!?
それが違うんだな~!

あたしさ…誰にも言ってないんだけど、白血病だったんだよね……。

時々学校休んでたのもそのせい。
あたしがいじめで学校なんか休むと思う?

あたしは絶対に逃げないよ。

んで、柚姫が無視したのも、あの…誰だっけ、あぁ!川本だ。それで、川本に言われたからってわかったし。

川本も最低だよね~。

柚姫が優しいの知ってるからあんな条件突きつけてさ?

あたし、その日休んでたけど遅刻してったんだよね~。
そしたら教室から話し声聞こえて、廊下から聞いてたわけ。

『舞の事無視して?』
って川本が言ってた。

柚姫さ、はっきり言ってそーゆーの断れないじゃん?
だからあたし柚姫も向こう側か…って思ったんだよね。

でもさ、柚姫
『嫌だ。舞ちゃんは私の大事な友達だもん』
って言ってくれてさ。

正直泣いた。
あたしダサー!

柚姫はあたしが思ってる以上にあたしの事思ってくれてた。
嬉しかったし。

川本さ、そう言った柚姫に条件言ったじゃん?

『柚姫が無視したら、舞のいじめやめる。無視しなかったらいじめ酷くする。』………って。

あたし、柚姫が出す答え分かってたから。
やっぱり思った通り。

あたしを守ってくれたんでしょ?

ありがとね。




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