大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】




「てか、虹、コンビニよりたい」


能天気な千尋も今はなんだか腹立たしくて。




「…今日は、まっすぐ帰りたい」

「ピザまん、半分こしよーよ」

「…今日はいやだ。お腹、すいてないし、」

「ん、分かったよ、じゃー別によらなくていい」





不服そうにしながら頷いた千尋の隣で、ざらり、と夏の死がいのようなものが私の胸をなでていった。








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