大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
「あ、」
授業が終わって、次の授業の準備をしようと時間割を確認する。
そうしたら、まさかの英語だったから、思わず小さく声を出してしまった。
うっかりしていた。
千尋には、放課後に返してくれればいいと言ったけれど、次の時間は私も電子辞書がほしいわけで。
千尋がこの休み時間のあいだに返しにくることはないから、私が千尋の教室までいかなければならない。
…面倒だなあ。
とはいうものの、先生に当てられたとき辞書がないとうまく答えられないから、電子辞書は必須のアイテムだ
ふー、と息をついて、席を立つ。
それから、千尋の教室に向かった。