大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
「…水嶋くん、」
「うん、水嶋くんだよ」
「あの、どうしたの?」
この前よりかは眠たげではないけれど、相変わらず瞳はとろんとしている。
きりっとした鼻とかフェイスラインはなんとなくぴしっとした印象なのに、ミスマッチ。
なんで?を連発していた美優もついには黙り込んだ後、水嶋くんはゆるく口元に笑みを浮かべた。
「お昼一緒にどーですか」
「………」
嫌な予感、それは彼が私に用がある、なんてその程度で。
今された提案は予想外。
思わず目を大きくさせてしまったら、目の前でひとつも動じてない彼がくすりと笑いをこぼす。