大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
「くわしくは言えないんだけど、放課後遊んだり、お昼ご飯一緒に食べたりしてるらしいよ」
『……』
「千尋は、…優しいから」
水嶋君が言っていたことを思い出して苦しくなりながら、千歳君に伝えたけれど、彼からの反応はなく。
不安になりながら、千歳君?と名前を呼んだらやっと、うん、と千歳君の声が私に届く。
『虹は、どうするの?』
それがわからないから、困っている。
正解とか不正解とかじゃなくて、私は自分がどうしたいのかあんまりわからない。
毛布の中にもぐりこんで、夜よりも濃い暗闇をつくったら、どこをみても何も光るものはなくて、すべてが真っ暗で怖くなった。