大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
それから、無事に小学生になった私の遊び相手はもっぱら千歳くんと千尋で、社交的で優しい千歳くんのおかげで新しい土地にも馴染むことができた。
千歳くんが中学校にはいるまでは、朝はいつも千歳くんが私の家まで迎えに来てくれて、朝が弱い千尋はいつも遅れて家を出てきて、それで、三人で学校に行くのが当たり前になった。
鬼ごっこ、隠れんぼ、時々は四つ葉のクローバーを探す遊びにも付き合ってくれたり、秘密基地をつくったり。
私たちは三人でたくさん遊んだ。
幼稚くさい遊びにも、「仕方ないなあ」って千歳くんは笑いながら一緒にやってくれて、出会った時からずっと私にとって千歳くんは王子様だった。