大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】
告白大会は学祭の2日目。つまり、明日だ。
自分の名前を書いた紙を木箱にいれたときは、まだ先のことだと思ったけれど、あっという間だった。
明日のことを考えると、走り出したいような気持ちになるし、胃が口から出てきそうな心地にもなる。
でも、逃げられないことだけは確かで、明日が怖くて怖くて仕方ないのに、逃げようなんて一つも思ってないことも確かだ。
踏ん張れている。
家に入る前に、向かいに建つ家をこっそり見てしまうけれど。下駄箱で、うっかり人影を探してしまうときもあったけれど。
でも、ちゃんと、明日に背中を向けずに立っている。