幼なじみの君との恋
あっという間に男子の最後尾がみえてくる。

わたしは息を切らしながら前だけを向いた。

はぁ、はぁ、はぁ。

カーブで曲がると、うしろはあーちゃんだけだと気付いた。

2人で目を合わせ、ははっと笑った。

やっぱり走るの気持ちいいな。

わたしはそんなことを思いながらあーちゃんと男子を抜いていく。

もう、あと、少しだ。

すると、理人と湧谷くんが見えてきた。

怒。なにやってんのよ。遅いっ。

「ちんたら走んな」

と、あーちゃんが声をかける。

2人がビクッと肩を震わせた。
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