幼なじみの君との恋
***



ホイッスルが鳴る。

もちろん俺らのクラスの圧勝だ。

汗やべー。タオル…あ、さっき湧谷に貸したままだ。

観客席を見上げる。

「紗弓、タオル持ってない?」

「も、持ってる!!」

そう言って紗弓は俺に投げようとするが、後ろの人に押され、タオルだけが
ひらひらと落ちる。

「あぁー…!」

ぷっ、紗弓らしい。

「バーーカ。」

そう言って俺は笑ってみせた。
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