おやすみ、お嬢様
追記:一花
私は帰りの車の中でひどく眠たかった。たくさん泣いたから目も腫れぼったい。
「眠っていいですよ」
榛瑠が言う。
「だって、運転してもらっているのに……」
「いいから。着いたら起こすよ」
街の明かりが流れていく。うとうとして、ふっと起きたりを繰り返す。
「……あのね、今ね、なんだか素敵な夢を見てたよ。なんだったっけ」
目をつぶったまま話す。
「続きを見て」優しい声がした。
「おやすみ、お嬢様」
……おやすみなさい、榛瑠。
明日、同じ朝を見ようね。
〈 fin. 〉
「眠っていいですよ」
榛瑠が言う。
「だって、運転してもらっているのに……」
「いいから。着いたら起こすよ」
街の明かりが流れていく。うとうとして、ふっと起きたりを繰り返す。
「……あのね、今ね、なんだか素敵な夢を見てたよ。なんだったっけ」
目をつぶったまま話す。
「続きを見て」優しい声がした。
「おやすみ、お嬢様」
……おやすみなさい、榛瑠。
明日、同じ朝を見ようね。
〈 fin. 〉