先生を好きな理由は必要ですか?
今日はお母さんとふたりだけの晩御飯。
お母さんの手料理で私が一番大好きな
カレーライスだった。

「いただきます」

スプーンですくって口に入れると
お母さんが私に話しかけた。



「綾華、学校で何かあった?」


その一言を言われた瞬間、
私が必死に張っていたバリアが
粉々に砕け散った。

私がずっと、ずっと
待っていた言葉だった。

バリアが無くなった生身の私は、
今まで我慢していた涙が
一気に溢れ出てきた。


「実はね……」


一連の流れをお母さんに話して、
お母さんが学校に話してくれた。

わたしは1週間学校を休むことになった。



今日、お母さんが夜ご飯だよと
電話をしてくれなかったら……


今日のカレーライスは
今までで一番美味しかった。
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