これは雨の物語
「ピィ、、」
「ん。どうしたのマル」
「ピィィ?」
「うん。そうか。この地上へ続く階段が気になるんだね」
「ピィッ!!」
本当に階段が気になってたみたいだ
すごいな。僕は鳥の言葉が分かるのかもしれない
なんて、馬鹿みたいなこともたまに考えたりもするちょっとおちゃめな僕を練習中
地上ではコミュニケーションとやらが大事らしいからね
僕は月の国の生き残り
…なのかは分からないけれど、地下で暮らす最後の一人
他のひとは皆、地上へと出ていった
この豆電球が切れたら僕は地上へ出よう
新しい世界が待っているはずだから
---プロローグ---