恋の残り香 香織Side
香澄は健司の事を両親に話した。
二人は気まずそうに顔を見合わせた。
「お父さん達が何か言ったから健司君は私と付き合いはじめたんじゃないの?」
香澄の問い掛けに黙り込む。
「彼女ね、美加さんって人だったみたい…
名前を聞いただけで表情が戻るの…
どれだけ好きだったか分かる位に…」
「香澄…
母さん達は香澄の為を思って…」
「私の為?
足が片方不自由になった不憫な娘の為?
笑わせないでよ!
そんなのちっとも嬉しいわけないじゃない!」
「香澄…」
「お父さんもお母さんも最低よ!
…私も最低…気付いてたのに…」
香澄はそれきり部屋に篭り、翌朝まで出て来る事はなかった。
「やっぱり俺達がしたことは間違ってたんだ…」
父親の言葉に母親はうなだれたままだった。
二人は気まずそうに顔を見合わせた。
「お父さん達が何か言ったから健司君は私と付き合いはじめたんじゃないの?」
香澄の問い掛けに黙り込む。
「彼女ね、美加さんって人だったみたい…
名前を聞いただけで表情が戻るの…
どれだけ好きだったか分かる位に…」
「香澄…
母さん達は香澄の為を思って…」
「私の為?
足が片方不自由になった不憫な娘の為?
笑わせないでよ!
そんなのちっとも嬉しいわけないじゃない!」
「香澄…」
「お父さんもお母さんも最低よ!
…私も最低…気付いてたのに…」
香澄はそれきり部屋に篭り、翌朝まで出て来る事はなかった。
「やっぱり俺達がしたことは間違ってたんだ…」
父親の言葉に母親はうなだれたままだった。