恋の残り香 香織Side
Bad End
香澄は静かに窓の外を眺めていた。


コンコン


ドアをノックする音で我に返る。

慌てて髪を整えると


「どうぞ」


と返事をした。

相手は琴美だった。


「おめでとう」


「ありがとう」


「まさかこんなに早くなるなんてね」


少し会話をして、二人で顔を見合わせる。

照れ臭いようなくすぐったい空気に、思わず笑い出す。

結婚式を終えた琴美は眩しい程綺麗だった。

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