僕と暮らしてくれませんか
…はい?

「僕家が無いんです。家を追い出されてしまったので…一緒に住んではだめですか…?」

彼の顔からは嘘だと思えない。そんな目をして言われたらっ…。


こーなるよねー…。

結局私は押すに押されて、家まで連れてきてしまった。
でも、こんな美少年が追い出されるなんてこの世の中おかしいんじゃないの…?

彼は家に着くなりなんなり、

「僕の事はこき使っていいですので!」

と言って、じっと私をみながら座っているだけだ。

「えっと…名前何て言うの?」

話す話題もないので、とりあえず聞いておこうと私は質問する。

「あ、花鵞羅彗(かがりすい)です。お姉さんは?」

「私は芹沢環。今年から高校生。あとタメ口でいいからね」
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