僕と暮らしてくれませんか
すると、なんだか魚のいい匂いがした。あれ?…あぁ、シャケだ。
環が家事当番の日はお弁当に絶対シャケ、入ってるんだよな…
って!今何時?!

俺はガバッと布団をあげる。台所には既に環がいた。
やっべ。髪型セットしてないとこみられたっ。

俺が起きたことに気付いた環は、にこっと笑って、

「おはよー」

と言った。その笑顔がやっぱり好きで。好きが加速して行く。
止めなきゃ、止めなきゃって思ってたけど…期待していいんだよね?

そうして彼女はリビングテーブルの上にお皿を置き始める。
その笑顔を独占したい。
そう思った。最初は、親から追い出されて、友達のとこにお世話になっていた。
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