僕と暮らしてくれませんか
今、彼女の隣にいれて、本当に幸せなんだ。このポジションは絶対に譲れない。

「食べよっか。」

「いただきます。」

家を追い出される前、俺はいただきますだの、ごちそうさまだの、いってらっしゃい、いってきます。を言っていなかった。

返してくれる相手がいなかったから。
でも環と暮らして自分が生きていると思えた。

「お弁当。ここに置いとくから忘れないようにね!私、美化委員だから、先行くね!」

そう言って君は笑顔で、

「いってきまーす!」

と言った。
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