わたしが君に緩む理由
ガチャッ
「はいるよー
百合子、今日行ける?
忘れてない?」
同期の美沙がまた勝手に部屋に入ってきた。
「おはよ。
オースモール(大手IT会社)の人との合コン?
正直行くのだるくなってきたけど、
明日香の紹介だからドタキャンはねえ…」
狭い部屋だからソファもない。
だからといって、
当たり前のように人のベットに座る子。
それが 廣田 百合子(24)
わたしより2つ歳上の同期。
「そー言うと思って、
逃げられないように
部屋まで迎えきたんだからぁっ」
ギュッと腕に抱きつかれたとき、
いつもより気合いの入ったメイクをしている
百合子に気づいた。