綺麗に泣く

「百武〜ほんと良い仕事したよ君。ありがとう!」

「…おう。」

「てーかーさー!ね、聞いてた?名前!聞かれちったよう!」

「…おう。」

「なにさ、さっきからおうしか言わねーなあ!」

百武には、“嫌な予感”がしていた。

「お前、すんげーバカバカって言われてたけど?」

「ああそれ?良いんだ〜。バカで良かったよ〜。」

ホワワーンとした笑顔で浮かれ気分だ。

「バカって可愛いじゃん!だってさ〜!もう照れるよね〜」

百武の背中をバシバシ叩き、にやける明に百武は鋭くツッコむ。

「いやお前なに都合の良いように解釈してんだよ。バカといるのは、楽しそうだねっつってたんだよ。」

しかし、えへへへー、あはははー。とスキップしてる脳内お花畑の明には、何を言っても効果がない。

「あ、明!お前がぶちまかしたペンキ、廊下にもべっとりついてるからな!掃除するぞ!」
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