俺様王子はわたしに甘い
い、いやもともとかっこよかったんだけど…ここまでイケメンになる?!

わたしは何も言えずに立ち尽くした。



「雀?」



彼の声でわたしの名前を呼ばれるとなんだかドキドキしてしまう。

それと同時にあの『約束』を思い出してしまった。



『ぼくたち、大人になったらもう一回会って、結婚しようね!』




そのときわたし、YESって言った気が…。

で、でも子供の頃の話だしっ!

「お前、背低くなったな。」

「は、はぁ?

優斗が勝手に大きくなったんでしょ!」



突然の言葉に少し声が裏返る。

あ、初めて今わたし、優斗と話したかも。


「まーな。」


そう言って優斗は笑った。


優斗…でもよく見ると昔と変わらないところもある。


口の下のほくろとか、笑ったときにできるえくぼとか…。



「なぁ、お前彼氏出来た?」



・・・はぁ?!






「で、出来てないよっ!」


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