先生、死ぬ前に私と恋して下さい
「なんのことですか?」

「だって、誰の答案だか知りませんけど、

点数つけながらニヤニヤしてたじゃないですか。

嘘でもちょっと妄想したんじゃないんですかー?デート♡

あ、大丈夫ですよ。

わたし、ラブコメ好きなんで、」



な、なにが大丈夫なのかわかんないけど…

先生、それ本当?


わたしが下から覗き込む。



先生は赤くなった頰を隠すように手で

顔を覆っていた。

「じゃ、わたしはプリント届けに来ただけなので。

あ、流石に本物のデートは駄目ですよ?」


小田先生は、そうやってふざけながら

出て行った。


わたしが勢いよく机の下から出る。




「先生っ!!!」



「…なんだよ。」



「明日!行きましょう!」



そうやってわたしが言うと、
先生は少し決まり悪そうに


「はいはい。」

といつもの声で言った。
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