先生、死ぬ前に私と恋して下さい
わたしは先生の方に駆け寄る。
「どーだった、佐川」
「あー、なんかすごいキャラ濃ゆかったです!」
「お前にだけは言われたくないだろーな。」
先生はそう言ってわたしの頭をチョップした。
…先生、失礼ですよ。
「ほら、送ってやるから乗れ。」
そう言って先生は車の方に歩いていく。
そんなかっこいい先生の背中をみつめながら、
わたしはひとりでニヤニヤしていた。
「ふーん。」
影が潜んでいることに気付かずに。