先生、死ぬ前に私と恋して下さい


***

「宮ノ越さーん。」

あくびをしているとき

ちょうど声をかけてきたのは佐川くんだった。

「朝から大きい口だね。」

「おはよー、今日はなんか眠いんだよね…

ちゃんと学校来たんだ。」

わたしが靴箱から上履きを取り出しながら言う。

わたしの上履き入れは1番上で背伸びをして

頑張ったら届くような位置にある。

もっと先生たちも考えてくれたらいいのに。



なにか察したのか佐川くんは自分の上履きを履きながら

わたしの上履きを取ってくれた。

「はい。」



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