先生、死ぬ前に私と恋して下さい
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「宮ノ越さーん。」
あくびをしているとき
ちょうど声をかけてきたのは佐川くんだった。
「朝から大きい口だね。」
「おはよー、今日はなんか眠いんだよね…
ちゃんと学校来たんだ。」
わたしが靴箱から上履きを取り出しながら言う。
わたしの上履き入れは1番上で背伸びをして
頑張ったら届くような位置にある。
もっと先生たちも考えてくれたらいいのに。
なにか察したのか佐川くんは自分の上履きを履きながら
わたしの上履きを取ってくれた。
「はい。」