夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
(6)
……
…………。
目を開けると、映ったのは見慣れない天井だった。
いつの間にか、ベッドの上に寝かされている自分。電気も消されて、窓から刺す光もない薄暗闇の部屋の中。どうやら、もう夜。
俺は何をしていたんだろうーー?
そう自分に問いかけながら、本当は分かっていた。
でも、全てが夢であってほしいと願っていたーー……。
ユメが亡くなった事をママ先生から聞いたワシは、あの後「嘘だッ!!」と絶叫して、町中を走り回った。「お前」とばかり呼び続けていた彼女を、「ユメ」って、名前を初めて呼びながら……。
上手く走れない脚をこんなにも恨んだ事はなかった。すぐに限界が来て、引きずりながら彷徨うように町中を巡って、上手く呼吸が出来ないのに叫び続けて……。倒れた。
きっと、そんなワシを誰かがここへ運んでくれたのであろう。
ーー情けない。
自らの全てに、そう思った。
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目を開けると、映ったのは見慣れない天井だった。
いつの間にか、ベッドの上に寝かされている自分。電気も消されて、窓から刺す光もない薄暗闇の部屋の中。どうやら、もう夜。
俺は何をしていたんだろうーー?
そう自分に問いかけながら、本当は分かっていた。
でも、全てが夢であってほしいと願っていたーー……。
ユメが亡くなった事をママ先生から聞いたワシは、あの後「嘘だッ!!」と絶叫して、町中を走り回った。「お前」とばかり呼び続けていた彼女を、「ユメ」って、名前を初めて呼びながら……。
上手く走れない脚をこんなにも恨んだ事はなかった。すぐに限界が来て、引きずりながら彷徨うように町中を巡って、上手く呼吸が出来ないのに叫び続けて……。倒れた。
きっと、そんなワシを誰かがここへ運んでくれたのであろう。
ーー情けない。
自らの全てに、そう思った。