夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
そんなワシを救ってくれるのは、天使からの贈りものーー。
「……ギャランさん!良かった、目が覚めたんですね!」
まさにワシがベッドから起き上がり、立ち去ろうとした瞬間。様子を見に来たママ先生に見つかってしまった。
何も出来ず、動けず、ただただ佇む。
もう、何も言えない。話す事もない。
黙り込んで、俯く事しか出来ない。
気まずいとすら感じない、どうでもいいと思えるような、沈黙の時間。
むしろ、殴って、責めてほしいとすら思った時間だった。
ユメはもういない。
謝る事すら、出来ない。
そんな、謝罪の場さえ失って無気力状態のワシに、ママ先生が言う。
「私は正直、貴方を信じる事が出来ませんでした」
「……」
「貴方がもう一度この町を訪れる事も。あの子が……。ユメが亡くなったと聞いて、貴方がこれ程までに落ち込んで下さるとは思っていなかったんですよ」
……当たり前だろう。
ワシがママ先生の立場であっても、そう思う。