夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
ごめん!ごめん!
ごめんッ……ごめん!っ……ごめんッ!!
何度も何度も心の中で叫ぶ想いは、決して口から出る事のない。簡単には……そんな、簡単な言葉では表せないユメへの想い。
もう、どうしていいのか分からない。
今更、自分は彼女に何が出来る?
全力で自分を愛してくれたユメに、ワシは何が出来るーー?
ユメを思い浮かべながら、ただただ泣き崩れていた。
そんなワシの耳に届いたのは、「あ〜!あ〜!」と言う、赤ん坊の声。
その声が、何だか自分を呼んでいるかのように聞こえて視線を向けると……。
「あ〜!」
ワシと視線が交わった赤ん坊が、にぱっと笑って、小さな両手をこちらに伸ばして来た。
まだ寝返りが打てないのに、必死に顔をワシの方に向けて、ワシを求めるように……。
『もう、独りじゃないよ?』
ユメにそっくりなその笑顔が、そう言っていた。