夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
小さいのに、重たくて。
初めて触れたのに、愛おしくて……。
この子の為ならば、この子と一緒ならば何でも出来ると思った。
もう間違えたりしない。
もう手放さないと決めたーー。
「その子の名前は、シュウ。
いい名前でしょう?貴方のように優秀な子になるように、ユメが秀ーシュウーと名付けたんですよ」
赤ん坊を抱き締めて、この先決して逃げたりしないと誓うワシに、ママ先生が教えてくれた。
『ギャランさんはすごいですね!色んな事を知ってる!
えと、確か……そういう人を、”ゆーしゅう”って言うんですよねっ?』
……ワシは、優秀ではない。
けれどその名前は、これ以上にない素敵な名前で、赤ん坊にぴったりだと思った。
強くて優しい、優秀な母親から産まれたこの子には……ぴったりだ。
……
…………。