夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
ああ、やっぱり、ヴァロンさんなんだ。って思って……。
超えたいのに、どこか超えたくない、不思議な存在ーー。
……でも。
「今にきっと、俺がミライに敵わなくなるよ」
「えっ?」
鬼ごっこ終了後に、二人でおやつタイムをしている時にヴァロンさんが言った。
「盛者必衰《じょうしゃひっすい》。これからまだまだ伸びるお前と違って、俺はもうここから衰えていくだけなんだ。
ジジイやリディアが自分でその"最後の時"を決めたように、俺も決断出来る日が……くんのかな?」
その言葉に「そんな弱気な事言わないで!」って言いたかったのに……。僕の隣でボトルに入った水を一口飲んで、空を見上げるその瞳と表情があまりにも儚げで、言葉が上手く出てこなかった。
そしたら、じっと見つめている僕に気付いたヴァロンさんは、ニッて笑って……。
「強くなれよ、ミライ。
お前が白金バッジを受け取ってくれるその日が、俺の決断の日になるように」
まるで叶わない夢を語るように、呟いたんだ。
……
…………。