夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
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お祖父様にたくさん遊んでもらってはしゃいだ子供達は、お風呂に入って夕飯を食べるとすぐに夢の中へ入ってしまった。
一方の私はなかなか寝付けなくて、上着を羽織ると部屋を出て、家の裏にある墓地へと足を進めた。
ここには、ご先祖様、そして私のお父さんとお母さんも眠っている。
ヒナタとヒカルと嬉しそうに遊ぶお祖父様は元気そうに見えたけど、やはり以前よりも痩せて小さくなった気がした。
そして、おそらく誰よりもお祖父様が気を許しているローザが、別荘の使用人長の任を離れてここに居るという事は……秘書さんが私に話してくれた事が、間違いではないという事。お祖父様が無理をしないように、彼女が側に付いていてくれているのだ。
「……私には、何が出来る?」
お祖父様とその会社の危機をみんなが救おうとしているのに、お祖父様の唯一の孫娘である私が何もしないで生きている。
私は、このままで……いいの?
そう心の中で問い掛けながらも、答えは出ない。
私の心の中には、こんな時でもヴァロンの事が浮かんできてしまう。
お祖父様にたくさん遊んでもらってはしゃいだ子供達は、お風呂に入って夕飯を食べるとすぐに夢の中へ入ってしまった。
一方の私はなかなか寝付けなくて、上着を羽織ると部屋を出て、家の裏にある墓地へと足を進めた。
ここには、ご先祖様、そして私のお父さんとお母さんも眠っている。
ヒナタとヒカルと嬉しそうに遊ぶお祖父様は元気そうに見えたけど、やはり以前よりも痩せて小さくなった気がした。
そして、おそらく誰よりもお祖父様が気を許しているローザが、別荘の使用人長の任を離れてここに居るという事は……秘書さんが私に話してくれた事が、間違いではないという事。お祖父様が無理をしないように、彼女が側に付いていてくれているのだ。
「……私には、何が出来る?」
お祖父様とその会社の危機をみんなが救おうとしているのに、お祖父様の唯一の孫娘である私が何もしないで生きている。
私は、このままで……いいの?
そう心の中で問い掛けながらも、答えは出ない。
私の心の中には、こんな時でもヴァロンの事が浮かんできてしまう。